中島悦子・詩「止血」(「木立ち」124号)

木立ちに「止血」を書かせていただきました。

 第36回越前陶芸祭りに久しぶりに行ってきました。
越前焼の食器は、私にいつも故郷を感じさせてくれるので愛用しています。
今回もいろいろと購入しました。
窯元さん、作家さんとの話が楽しく、これも器を使うときのエピソードの一つになります。惹かれる作家さんは、顔より器の個性で覚えているものです。ものを作ること、ものを書くことの肌合いについて考えながら、お店を見て回りました。
生乾きのうちに文様の部分を彫りこみ、乾燥した彫り跡に白土や赭土を埋めこんで素焼きをする古高麗の陶器の技法を越前焼きに取り入れた土本訓𥶡氏の作品に心惹かれました。

 お昼には、ほう葉飯を初めて食べました。大きなほう葉にご飯をつつみ、きなこをかけた簡素なものです。それを食べていたら、第1回の越前陶芸祭りから関わっていたという方が話しかけてきてくださいました。ほう葉飯は、農作業の弁当として食べられていたこと、日のあたる暖かいところに放置して作り、蒸しているわけではないことなどを教えていただきました。陶芸祭りは、以前の三分の一くらいに賑わいになったこと。越前の干潟の土を三分の一程度とあとは輸入したりほかから取り寄せた土を窯元によってアレンジしていることなども知りました。