2012-01-01から1年間の記事一覧

新潟日報 12月1日付  中島悦子インタビュー記事

新潟大学の講演会の紹介とインタビューが新潟日報に掲載されました。 講演にあたりご尽力いただいた方々、新潟日報の方々に心よりお礼申し上げます。 また、三十年ぶりに駆けつけてくださった恩師、同級生のみなさんの熱い友情に感謝します。樋口恵仁さんの…

新潟大学での中島悦子講演会のお知らせ

新潟大学人文学部 藤石先生のお招きにより、「危機の中の言葉」と題して、講演と朗読とを行うことになりました。 詩人・中島悦子講演会 ―危機の中の言葉― 東日本大震災を端緒として、危機の中からどんな言葉が生まれ、何を表現したのか。 湾岸戦争や関東大震…

園子温監督「希望の国」

園子温監督「希望の国」。 私は、この映画を社会派のメッセージというより、人間の感情の問題として受け止めた。この様変わりした日本をどうやって生き抜こうか。生きているかぎり、良くも悪くも明日は来る。 隅々まで考え抜かれた映像と言葉。認知症の智恵…

詩誌「Down Beat」 創刊!

詩誌「Down Beat」 創刊号 発売中です 500円(送料別)ご希望の方は、本コメント欄にご連絡ください。神奈川在住の中堅どころが集まった詩誌です。 同人は柴田千晶(代表)・今鹿仙・小川三郎・金井雄二・廿楽順治・徳弘康代・中島悦子の7人。私は、「罠…

中島悦子「逃/亡」   Etsuko Nakashima

逃/亡 中島 悦子 鉄道自殺は、晴れの日に多いという新聞記事に一瞬ぎょっとするが、それは普通のことだろう。たぶん、私はハレとケの語感を思い出して、身が震えたのだった。遠足も旅立ちも晴れたほうがいいのだから。そんな勘違いばかり。今日も近所の猫は…

中島悦子「いつもの駅前」     Etsuko Nakashima

いつもの駅前 中島 悦子駅前で、地元を強調している衆議院議員が演説をしている。彼は、単なる顔見せで、挨拶の連呼である。朝は確かに衆議院議員にとってはめでたいのだろう。浮浪者が衆議院議員と十メートルくらい離れたところでほんの小さな声を出してい…

中島悦子・エッセイ「曲げられた蛇口」(福井新聞 8月19日)

福井新聞にエッセイを書かせていただきました。石巻の友人を訪ねた日のこと。同新聞のサイトでご覧いただけます。http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/kaorukotoba/36633.html

姜信子『はじまれ 犀の角問わず語り』イベント

8月25日(土)、馬喰町のart+eatにて、姜信子『はじまれ 犀の角問わず語り』イベント。 浪曲師玉川奈々福さんが、『はじまれ 犀の角問わず語り』のうちの一篇、「英雄ナージャ」を朗読しました。薩摩琵琶の後藤幸浩さんの演奏にあわせて、カザフスタンに…

放送大学2012年度第1学期面接授業・現代詩の鑑賞Ⅱ〜表現とは何か〜・中島悦子

「放送大学2012年度第1学期面接授業・現代詩の鑑賞Ⅱ〜表現とは何か〜」の受講生のみなさんありがとうございました。わざわざ三重県からの共修生もいらっしゃり、とても活発な講座になりました。 今回は、特にキーワードを「危機の中の言葉」としました…

『群像』(八月号) 特集「個人的な詩集」

『群像』(八月号) 特集「個人的な詩集」で町田康氏に「崩落の詩」というテーマで拙著『マッチ売りの偽書』より「終」を選んでいただきました。 「自分なんか滅ぼしてしまって不器用にやらんとあかぬのとちゃいまっけ? ちゃいまっけ?」ということで、「そ…

中島悦子「なみだ」  Etsuko  Nakashima

なみだ 中島 悦子 なみだは がらすのびんにいれるといい とうめいととうめいは にあってるかなしみもつりあっている びんのかたちのままで なみだは しずかにひかっていられる びんのおうこくのなかで なみだは はてのないこころをとかして これからも とう…

中島悦子「曲水」    Etsuko Nakashima

ウェブ詩誌『四囲』Vol6に「曲水」を書かせていただきました。通勤バスの中でいろいろな情景に出会います。 同人の作品も併せてお読みください。 廿楽順治氏は、今年のH氏賞を受賞されました。おめでとうございます。 http://tsuzura.com/she/pdf/she6.…

詩の朗読会  ギャラリー・アニータ

金井雄二さんの朗読会で、柴田千晶さんとゲスト出演します。 最近の作品を読ませていただきます。 三人の座談会もあります。ギャラリーまで、予約をお願いします。 小田急線座間駅東口よりバス通りを立野台方面に徒歩2分。便利です。 お待ちしています。日…

放送大学2012年度第1学期面接授業のお知らせ・中島悦子「現代詩の鑑賞Ⅱ〜表現とは何か〜」

今年度も放送大学神奈川学習センター(横浜市南区大岡2−31−1)で面接授業を行います。昨年度と内容を新しくし、現代詩の「表現」の問題を考えていきたいと思います。昨年度の方も再受講が可能です。ご参加お待ちしています。いっしょに詩の表現について…

中島悦子・エッセイ「父の青春譜」(福井新聞3月18日)

福井新聞にエッセイ「父の青春譜」を書かせていただきました。 NHK等でも、盛んに戦争の証言記録を放送していますが、死の淵に立たされた民間人の兵士たちの声はもっともっと記録されなければならなかったと思っています。 震災後一年。まだまだ爪痕深い…

J.R.ヒメネス 『プラテーロとわたし』

遅ればせながら、『プラテーロとわたし』(理論社2011/7 訳伊藤武好 伊藤百合子)を読んだ。 人生の哀しみ、喜びをロバへの語りを通して詩情豊かに歌い上げる。まさに「詩情」あふれるとは、この詩のことをいうのではないかと思える。深く、美しい。

中島悦子 「反旅」         Etsuko Nakashima

反旅 中島 悦子目的もなく、ソウルに六泊。着いた日は大雨で道路は川になっていた。ソウルも雨にもろい。それは、どことなくうれしい。ずぶぬれの人々と私。日本でもなじみのコンビニがある。売っているものが微妙に違う。バナナミルクとかが甘い。あずき牛…