新詩集紹介

川上明日夫『紙魚る家』(山吹文庫)

 この世のあわれに一献 魂は 冷(ひや)がいい

 

杉本真維子『皆神山』(思潮社) 完成度の高さ、言葉の温度、時間軸の自在さ、全てに心奪われる!

 しじみ、と思ったら、

 自分の目が映っていた、

 具のないみそしるを一口のんで、

 両目を啜る、あじは、おれの刑期にふさわしく、

 ざりり、と音までしやがった

 

大木潤子『遠い庭』(思潮社) 静けさの更なる先の、先の方へ‥‥

 暗い径(みち)で、鳥たちが

 私の知らない歌を

 鳴き交わしている

 

岩佐なを『たんぽぽ』(思潮社) じんせいのおわりがこわくありませんように

 ひととき

 おだやかな景色をおおう

 かぐわしい空気をあびて

 さ、

 ご一緒したしましょう。次頁へ

 

放送大学 面接授業「現代詩を読む1」(神奈川)

放送大学 面接授業「現代詩を読む1」(神奈川学習センター)

2023年7月1日(土)-2日(日)

【授業内容】
〈授業概要〉コロナという大きな厄災に見舞われ、戦争を身近に目撃した私達。それらを表現する言葉はネットなどに溢れているように見えますが、どのように受け止めていけばいいのでしょうか。過去の文学作品に触れながら、病・戦争について振り返り、紐づけしてみたいと思います。取り上げる作家は、ジョゼ・サラマーゴ谷川俊太郎高村光太郎石垣りん等です。受講者どうしの話し合いも深めながら、詩をどのように読み解いていくのかテーマを中心にして探求します。
【授業テーマ】
第1回①ジョゼ・サラマーゴ(ノーベル賞受賞)  人物像と時代背景・作品解説
第2回②ジョゼ・サラマーゴ 『白の闇』の作品鑑賞
第3回③高村光太郎 人物像と時代背景・作品解説
第4回④高村光太郎 戦争協力詩と「智恵子抄」について作品鑑賞
第5回⑤谷川俊太郎 人物像と時代背景・作品紹介
第6回⑥谷川俊太郎 戦争を題材にした作品の鑑賞 (「我慢」等)
第7回⑦石垣りん 女性と戦争について (「私の前にある鍋とお釜と燃える火と」など)
第8回⑧コロナ禍で書かれた日本の現代詩の紹介・まとめ

今年度も開講させていただきます。

聴講も受け付けていますので、詳しくは放送大学ホームページをごらんください。

 

横浜詩人会 現代詩セミナー

横浜詩人会 現代詩セミナー

6月11日 (日) 14時-17時 神奈川公会堂 1号会議室

第2部 会員朗読会にて、詩の朗読をさせていただきます。

どなたでも入場無料です。

ご興味のある方のご来場をお待ちしております。

いしかわ百万石文化祭2023 「詩(うた)の祭典」

いしかわ百万石文化祭・第38回国民文化祭・第23回全国障害者芸術・文化祭

「詩(うた)の祭典」として、全国より現代詩の作品を募集しています。

募集期間は5/1-6/30で

募集要項は、以下のサイトをご覧ください。

BEdsuNmAVAA (ishikawa-bunkasai2023.jp)

 

私は、16名の審査員のひとり(現代詩人会推薦)として務めさせていただきます。

多数のご応募をお待ちしています。

詩誌「Down Beat」21号・「木立ち」145号発刊しました

「Down Beat」21号では、「動物ということ」、

「木立ち」145号では、「氷山」を書かせていただきました。

お読みいただければ幸いです。

 

講読ご希望の方はコメント欄にご連絡ください。

個人情報は公開しません。

 

新詩集紹介

定道明『木橋の穴』(思潮社)

 北陸の地に生き、自己の人生を回想する散文詩

現代詩手帖」7月号にて書評させていただきました。

お読みいただければ幸いです(7/4更新)

 

徳弘康代『igi 彙戯』(金雀枝舎)

 igiが、小さな動物の顔に見えませんか? 

 細やかな温かい視線が日々に人に注がれている。

 

今年異例に早く咲いた桜が、早くも花吹雪‥‥

素敵な二冊をご紹介します。