Down Beat フォーラム 10 のお知らせ

中島悦子 詩集『暗号という』を語り合う 

 

『藁の服』(小熊秀雄賞)から5年ぶりの中島悦子の新詩集『暗号という』が

20198月刊行されました。(参考:思潮社書籍紹介ページ)

この詩集をテーマとしたフォーラムをオンラインで開催いたします。

 

Down Beat 同人 

    今鹿仙  小川三郎 金井雄二 柴田千晶 

    谷口鳥子 廿楽順治 徳弘康代 中島悦子

 

  ■日時 2020 7 12 ()  14時より

  ■内容 朗読と座談会 参加者の方からの質問 など

  ■オンライン(ウェブ会議システムZoom) 

  ■料金 無料            

  ■定員 50

  ■チケットはイベントの1時間前までお申し込みいただけます。

  ■Peatix             https://downbeatforum-vol10.peatix.com/view

           よりお申込みいただいた後、前日までに事務局より当日のオンラインセミ

   ナーへのログイン用URLをお知らせします。

  ■参加の際の注意事項も併せてログイン用URLとともにご案内いたします。

  ■フェイスブック http://www.facebook.com/DBPoets

 

いつもは、東京・神奈川にての開催ですが、遠方の方も是非ご参加いただけるとうれしいです。

詩集「暗号という」をご希望の方は、コメント欄にご連絡いただければ幸いです。

 

 

暗号

                       中島悦子

 

はさみで切り抜くことのできない形は

 

ねうしとらうたつみうまひつじさるとりいぬい

 

蕎麦猪口を集める

誰が口をつけたのか分からない

裏底の偽刻印の

古い文字は隠されて

死児に憶えさせようとすること

 

コウゾの根を抜く

わが神経を抜くように

 

二〇〇一年は み だった

 

藪の中に隠れて紙漉をした

何度も何度も

切れるような冷水に手をひたして

隠れた文字を埋めこむと

 

ねうしとらうたつみうまひつじさるとりいぬい

 

いうことをききにくくなる

今年の

木の繊維が獣の舌

獰猛になる