「中島悦子展」(ONOメモリアル 10/14まで)

小野忠弘「アンチプロトン」と対峙するかたちで、「海光をめぐる神話」が展示されています。石と木のオブジェは戸田正寿。二つの作品を繋ぐように、そっとおかれています。ONOメモリアルは、今回の展示のために水曜日のみ休館。 
 
私は、この美術館から見える海が好きで、第2章は海のイメージで書いています。展覧会初日には、H氏賞創設の平澤貞二郎のご令息照雄氏も東京から駆けつけてくださいました。オープニングパーティーでは、三国湊座で同詩を朗読。三国の町をあげてのアートイベントに地元の方の熱い心を感じました。

照雄氏からは、「詩のことは分からないけれど、2章の海がいいなと思ったよ。心にすうっと入ってきた」という温かい言葉をいただきました。創設者平澤貞二郎氏は、生前授賞式では決して来賓席には座らず、一般席から受賞者を見守っていたそうです。照雄氏にも同じお心遣いを感じました。ありがとうございます。
H氏賞のすべての詩集をそろえているのは、三国図書館だけだそうです。63冊の詩集が、ONOメモリアルに展示されています。

小野忠弘の三国龍翔館での展覧会は、最晩年の「Blue」「Silver」シリーズが展示され、みごとというほかありません。ますます小野作品のすばらしさ、気迫に圧倒されました。偶然に県立美術館学芸員の西村直樹さんにお会いしてお話をうかがうことができました。小野さんが会わせてくださったのかと思わずにはいられない出会いでした。

福井新聞九月十八日付で記事が載っています。

ONOメモリアルは、分かりにくい場所にありますが通称「Blue Cake」とも呼ばれる立方体の美術館です。戸田正寿氏の設計で、戸田さんが美術館への坂を上りながら、「ここから見えるONOメモリアルの姿が一番好きだ」とおっしゃっていました。本当に緑の中にぽつんとあるおしゃれな巨大なオブジェです。是非おいでください。




※ONOメモリアル

□所在地:〒913-0048 福井県坂井市三国町緑ヶ丘三丁目6−13

□電話&FAX : 0776−81−3556

http://www.ryusyokan.jp/ono.html