新潟市民大学講座「中島悦子・言葉の力、語りの力」

 8月19日(金)クロスバル新潟にて、新潟市民大学講座「言葉の力、語りの力〜新潟の文学、文芸と風土〜」で講演をさせていただきました。
 講座名は、「震災後の社会と向き合う詩と言葉」です。六十名を超える方々にご参加いただきまして、誠にありがとうございました。
 第一部は、新潟の詩人樋口恵仁、市島三千雄を取り上げました。樋口恵仁は、豆本も手がけ、珠玉の作品を数多く書きました。豆本詩集『あの人抄』をとりあげました。せつなく短い初恋を清らかに綴った詩です。

市島三千雄は、生涯に二十一編の作品を残した夭折の詩人です。どちらも市井の暮らしを大切にし、小さな場所を守る詩人でしたが、本来詩とはそのような小さな砦なのです。
 第二部は、拙著『藁の服』の朗読と解説です。本来、朗読はあまり得意ではありませんが、語りの力の意図も取り入れてみました。私自身の小さな居場所についてお話しながら、詩の世界を支える様々な人々のこともお伝えしました。