放送大学・現代詩の鑑賞3 〜詩集の構造〜  の報告

 今年は、萩原朔太郎『青猫』、谷川俊太郎『世間知ラズ』、町田康土間の四十八滝』を①タイトル ②装丁 ③はじめの詩(1〜3) ④タイトル詩 ⑤おわりの詩(1〜3)と大胆に区切って読んでみました。

 そして、演習として受講生のみなさんに好きな一冊の詩集を読んで、①〜⑤をふまえながらポスターセッションをしていただきました。ちょっと大変な課題だったかもしれませんが、みなさん一生懸命に取り組んでいただき、活発に交流する姿がすばらしかったです。取り上げられた詩集も、荒川洋治「心理」、谷川俊太郎「はだか」「夜のミッキーマウス」「はだか」、茨木のり子「寄りかからず」「自分の感受性くらい」、高村光太郎智恵子抄」・・・・と数えきれませんが、すばらしいラインアップでした。講義一辺倒よりも、楽しかったと手があがり、よかったです。
 朔太郎『青猫』の表紙はなぜ黄色いのか、なぜ詩集に論文が入るのか、など想像をかきたてることがたくさんつまっていました。町田康ファンの方からは、パンクロックについて特別に話していただいたり、神戸出身の方には、大阪弁で「猿ぼんぼん」を読んでいただいたりしました。急遽、私の思いつきで町田康CD「どうにかなる」を鑑賞しましたし、内容も盛りだくさんでした。
 詩に親しむきっかけになればうれしいです。
私も、あらためて詩集とは何かを考えさせられました。ありがとうございました。